取得費は、土地や建物を購入した際にかかった費用や改良にかかった費用を合計したものです。ただし、建物の場合は購入代金などがそのまま取得費となりません。
建物の取得費は所有期間中の減価償却費相当額を差し引いて計算します。減価償却費とは、固定資産を減額させていく手続き(減価償却)で計上される費用のことです。
減価償却費の算出方法は建物が業務用かどうかによっても異なります。非業務用の場合、取得価額 × 0.9 × 償却率 × 経過年数で算出可能です。
償却率は、建物の構造によっても異なるため以下で確認してください。
また、相続などで不動産を取得したケースのように、取得費がいくらだったのかわからないこともあるでしょう。取得費が不明の場合、概算取得費として売却した金額の5%相当を取得費として算出することができます。例えば取得費不明の土地・建物を1,000万円で売却すると、概算取得費は50万円です。
なお、実際の取得費が売った金額の5%相当額を下回る場合も、売却額の5%相当額を取得費とすることができます。